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金沢音楽制作

金沢音楽制作では、楽曲・楽譜の制作と、作曲や写譜などレッスンを行っています。


295)AIで不登校を防ぐな

埼玉県戸田市が教育現場に校務支援システムとして、不登校の予兆検知モデル(AI)を導入するという(PRTIMES「AIによる事前予測で不登校の予兆を発見し、教職員の気づきとこどもへの働きかけを支援」)。こんなとんでもない話が、今の日本で進められようとしていることに、不登校の当事者として驚く。

校務支援システムなんて聞こえはいいが、子どもたちのデータから分析して不登校を防いだところでなんの解決にもならないどこか、不登校をスティグマ化させ、不登校を克服(無効化/正常化)させようとしているのだ。AIで社会課題を解決、などと謳いながら、社会の課題を個人の問題にすり替えていることになんの疑問を抱いていないことに知性の限界を感じる。

目指すべきは不登校でも普通に生きられる社会を作ることであって、子どもの不登校を防ぐことではない。不登校が必要な状態だからこそ、その表出として不登校を選択しているのだ。表出を防ぐことは服従の強制であり、また重大な問題につながることにも気がついていない。

結局、こいつらがしたいのは教員の仕事量を減らし効率よく子どもたちを服従させることであり、さらに言えば、この技術を使って国民を監視することだろう。AIを利用し、時代に逆行するその思想は、こども〝家庭〟庁という名がそれを体現している。

ちなみに、EUはAIの使い方に対して4段階のリスク分類をしている(「Regulatory framework proposal on artificial intelligence」)。

今回の教務支援システムを上記に当てはめた場合、許容できないリスクあるいは高リスクに分類される。

2023-12-19