作曲・浄書・指導・音響

金沢音楽制作

金沢音楽制作では、楽曲・楽譜の制作と、作曲や写譜などレッスンを行っています。


152)今更Gadeget 2ブーム

ぼくの周りで、KorgのGadeget 2というアプリケーションが今更流行りだした。Gadeget 2は、2019年に発売されたDAWで、iOS、macOS、Nintendo Switchで利用可能だ。タブレット端末による使用を前提としているので、CubaseやProtoolsといった一般的なDAWとは、操作感がかなり異なっている。一口で説明するのは難しいが、高度なシーケンサーが付属したシンセサイザー群、とでも言えばよいだろうか。そんなこともあってGadeget 2は、ハウスやテクノといった、クラブミュージックを作るのに特化している。普通のポップスやクラシックを書くのはちょっと面倒くさい。

唐突なGadeget 2の流行には理由がある。ビデオゲームのクリア速度を競う「RTA in Japan 2020」にて、このGadeget 2が種目として採用されたからだ。何をするかといえば、楽器やスケールをランダムで決定し、その条件下で時間内に楽曲を完成させる、というものである。そこで選ばれたスケールが、全音と半音が交互に配置されたコンビネーション・ディミニッシュ・スケールというから面白い(作曲的には、モードと呼ぶほうが正しいだろう)。

ぼくは、iOS版のGadget 2がセールで安く売っていた時に購入していた。そして、それを初めて使った。前述したように、普通の曲を書くのは難しいが、メモ程度ならどんなジャンルでもそれなりに使えると思う。今ではその独特な操作感にも慣れてきて、お気に入りのDAWの一つである。なお、無料のGadeget 2 LEというのもあるが、使用できるシンセサイザーが三つと少なく、トラックも三つまでしか作成できないので、まともに使うのは厳しい。

最後に操作に戸惑いながら作った短い曲たちを紹介したい。〇〇風のつもりで書いたが、結局出だしだけである。大楽節の後半を設定しているだけだが、短いだけに弾力性がなく接続で四苦八苦した。しかし、このように短い曲を書くのは気軽で楽しい。なお、これらの曲は、クラシックの理論よりもポピュラー・ハーモニーを優先して書いたものだ。

《無題1》

適当にコード・スケールを並べた曲。作曲というよりもキーボーディストの即興演奏に近い。

《無題2》

80年代ビデオゲーム風(古代祐三)。改めてもう少し早く生まれていれば、と思う(コンプレックスと劇伴)。

《無題3》

90年代アニメ風(白鳥澄夫)。後半ビートを変えてみたが、復帰が難しい。シンセサイザーの中に、PCM音源であるM1があったので、このような普通の曲も書ける。

《無題4》

90年代アニメ風(菊池俊輔、中村暢之)。ついに全ての楽器がM1で奏された。

2021-01-23