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金沢音楽制作

金沢音楽制作では、楽曲・楽譜の制作と、作曲や写譜などレッスンを行っています。


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118)土壌は育っている

新型コロナの対応、またそれに乗じて暗躍する安倍政権を擁護するネット民ばかり見ていると、 マルクス・ガブリエルがいうようにネットを規制する、という考えも少しは分かりそうになる。しかし、希望が生まれてきた。

希望とは、これまで沈黙を貫いてきた多くのミュージシャンや芸能人が政治的な発言をするようになったことである。これは、Twitterのハッシュタグ「#検察庁法改正案に抗議します」が蜂起となり、きゃりーぱみゅぱみゅや元AKB48の秋元才加といった、若い世代が声をあげて参加したのだ(!)。

日本において、芸能人は政治的発言はするな、という「政治的な」抑圧がある。しかし、今回のコロナ禍で、自身あるいは知人が弱者となり、他者に対する寛容さの必要性が再確認された。そして、現政権ではその実現が不可能である、ということに我慢ならないのだろう。リスクを背負って(おかしいだろう)声をあげた、彼女らの勇気に拍手を贈りたい。

ところで、ネトウヨは「#検察庁法改正案に抗議します」をbotによる大量投稿ということにしたいらしい。その噂を検証すべく、鳥海准教授(東京大学大学院工学系研究科)がツイート分析を行ったので、引用する。「「#検察庁法改正案に抗議します」 本当はどれだけ参加したの?」」(毎日新聞、2020年5月15日)。

鳥海准教授の調査によると、8日午後8時から11日の午後3時までの間に「#検察庁法改正案に抗議します」はリツイートを含めて473万2473件、ツイートに限ると56万4797件の投稿があった。

ツイート、リツイートに関わったアカウントの総数は計58万8065。このうち、ツイートしたアカウントは約32万で、そのうち約8割の約25万アカウントは1回しか投稿していなかった。つまり、ボットが繰り返し多数の投稿をしたという推測は成り立たない。

ティム・オライリーが提唱した双方向的な情報発信を意味する「Web 2.0」は、SNSによって実現に近づいた。その真の実現には、政治的な抑圧に対抗すべく戦わなくてはならない。そして、その土壌は育ってきている。2010年から2011年にかけてアラブ諸国で発生した民主運動の「アラブの春」のような流れが日本にも来ているのでないか、と期待している。(アラブの春は、「最終的」には失敗と評価がされているようだが、その過程は評価に値するだろう。)

2020-05-20


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