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金沢音楽制作

金沢音楽制作では、楽曲・楽譜の制作と、作曲や写譜などレッスンを行っています。


52)第二回覇王戦の感想

以前にも紹介しましたが、僕はコリドール(仏:quoridor)というアブストラクト(運要素がない)なボードゲームが好きです。そして「覇王」というタイトルホルダーでもあります。さて先日、そのタイトルを賭けたコリドールの大会「第二回覇王戦」の決勝戦が謎屋珈琲店で行われました。予選を突破してきた挑戦者はtdhrこと杉本氏で、第一回覇王戦の決勝でも戦った強敵です。結果をいうと、1勝2敗で敗北しました。というわけで、今回は覇王戦の感想を書きます。コリドールの戦略に関する語は〈〉で括ってあります。用語の詳細を知りたい人は、「Quoridor(コリドール)考察wiki」を参照ください。

第一戦目(Youtubeで視聴)、先手、負け。覇王戦のために用意した新戦略〈ネオVG〉で序盤は圧倒しましたが、中盤の板設置に関する判断ミスが敗因となりました。〈ネオVG〉は〈VG〉に対する受けの解答である〈ミラーリング〉を利用した嵌め手です(〈ギャップ〉で強制的に〈マッチド〉にする)。つまり熟練者ほど引っかかる戦略で、tdhrも例に漏れず引っかかるも一歩及ばす、といったところでしょうか。戦略では勝っていたのに、戦術で負けてしまった悔しい試合でした。

第二戦目(Youtubeで視聴)、後手、勝ち。tdhrは〈二段背面〉という安定パターンを打ってきたので、〈二段VG〉で迎え撃ち、無事に勝利を収めました。こちらはいち早く〈VG〉を完成させてルートの確定をしましたが、tdhrは背面を完成させた後、一歩移動しました(つまりルトが未確定)。その移動がルート確定(遠回りさせられないため)を遅延させてしまったために、重要局面での対応が遅れてしまった様に感じます。現状、後手〈二段VG〉が非常に強力です。

第三戦目(Youtubeで視聴)、後手、負け。とてつもない熱戦でした。tdhrが〈前置き〉を仕掛けて、それを〈背面〉で受けました。その結果は互いにルートが未確定の空中戦となりました。空中戦では、戦略は失われ、致命となる箇所が途端に前景化されます。その回避は非常に困難で、相手の動きを予測しながら何手先も読むことになります(当然防御も考えながら)。しかし結果は、tdhrが一段に置いた攻撃兼防御の一枚が非常に強く、その処理をできずに負けてしまいました。(ちなみにこの試合は50分近くかかりました。)

というわけで、残念ながら「覇王」のタイトルを失ってしまいました。しかし、来年開催される「第三回覇王戦」に向けて新たな戦略を研究し、「覇王」のタイトルを奪還します。

2018-12-12